ジンギスカンの本場、札幌。数多くの店がひしめく中で、札幌ジンギスカンだるまは、非常に高い人気を誇る有名店のひとつです。創業1954年と歴史が古く、地元の人達に長年愛されてきたジンギスカンの名店でもあります。そんな札幌ジンギスカンだるまは、もちろん国内外の観光客にも人気が高く、いつもお店の前には行列ができるほど。たくさんの美食家の人達も、札幌でジンギスカンを食べるならここと太鼓判を押すほどです。その人気の秘密を探るべく、実際に札幌ジンギスカンだるまに行ってみることにしました。
札幌一の繁華街、すすきのの真ん中にある、ディープな雰囲気のお店が並ぶ界隈を、1本入った路地に札幌ジンギスカンだるまはあります。本店は思っていたよりもこじんまりとしていて、たった14席のカウンターのみ。店の前には、おいしい札幌ジンギスカンを今か今かと待つ人達の、長い行列が出来ています。店名の由来でもある、達磨大師が描かれた看板が印象的な、だるまの店の前で、その行列に並んで待つこと1時間ほど。小さなお店の中は、たくさんのお客さんとその熱気でいっぱいです。馬蹄形のカウンターが印象的な店内は、古くても清潔感があり、初めて来たのにどこか懐かしい気分にさせてくれます。どのお客さんも、札幌ジンギスカンだるまを目指してわざわざ来ている人が多い印象で、さすが人気店という感じです。
さあ、ようやく入店です。だるまと大きく書かれた紺色ののれんをくぐり、店内に入ります。札幌ジンギスカンだるまの活気ある店内の、人々で賑わう席に通されると、目の前のカウンターには、さっそく煌々と燃える、真っ赤な炭を入れた七輪が。そして、その上に独特のスリットの入ったドーム型の鍋が置かれます。そしてそこに、羊の脂とたまねぎ、長ねぎをのせてくれます。これが本場のジンギスカンを味わうための準備だと思うとワクワクしてきて、食事への期待感も高まります。
札幌ジンギスカンを堪能する近くの席の人々の、おいしそうな笑顔も印象的です。だるまの店員さんたちの、キビキビと、それでいてフレンドリーな対応も気持ち良いので、リラックスして食事を楽しむことが出来ます。さて、注文ですが、どうやって頼むか迷っていたので店員さんに聞いて、札幌ジンギスカンだるまに来たなら、食べてほしいと店員さんが思うメニューを、おすすめに従って頼むことにしました。初めてでも店員さんに聞けば、親切に教えてくれるので、迷うことなくメニューを決めることが出来ます。まずはビールで乾杯。定番ですよね!よく冷えたビールをゴクゴク飲みながらお目当てのジンギスカンが焼けるのをじっと待ちます。
さて、本題のジンギスカンです。札幌ジンギスカンだるまでは、タレを絡めたお肉を焼くのではなく、お肉を焼いてからタレを付けて食べる、後づけのタイプのジンギスカンを楽しむことが出来ます。お肉はマトンを使用。ラムが生後1年以内のお肉なのに対し、マトンは生後2年以上のものをいいます。札幌ジンギスカンだるまで食べることのできるマトンは、やわらかさこそラムに劣りますが、成熟したお肉のしっかりとしたうまみと噛みごたえがあるのが特徴。札幌ジンギスカンだるまでは、生の新鮮なマトンを毎日仕入れているのが自慢でもあります。冷凍されていない極上のマトンは、ラムとはまた違ったおいしさがあると言われています。
七輪の上にのせた鍋で焼かれている、たまねぎの甘い香りが漂いはじめた頃に、極上の生のマトンを使った、ジンギスカンのお肉の登場です。札幌ジンギスカンだるまのマトンは、厚く切ってあってほどよい脂がついており、食べごたえがありそうです。焼き上がったお肉に、札幌ジンギスカンだるまに長年伝わる秘伝のタレを絡めて食べると、しっとりとやわらかいのにまずびっくり。マトンならではの独特なクセや匂いもなく、お肉が新鮮だというのが手にとるようにわかります。噛めばしっかりとしたうまみが口いっぱいに広がり、思わず笑みがこぼれます。ごはんも注文したのですが、ふっくらと甘みのあるごはんで、それだけでもおいしいほど。お肉と一緒にいただけば、幸せな気分になれることまちがいありません。
札幌ジンギスカンだるまのメニューには、他にも数量限定の上肉やヒレ肉、特上のフランスマトンなどがあり、さまざまなマトンのおいしさを楽しむことができます。また、サイドメニューも、お酒やごはんのすすむものばかりで、ひとつひとつがとてもおいしいのです。そして特筆すべきは、鍋の縁に落ちた羊の脂で焼けた玉ねぎ。びっくりするほど甘くて、おいしいことにさらに驚きます。隅から隅まで何もかもがおいしい上に、お店の方のサービスも気持ちがよく、初めてでも肩肘張ることなくリラックスして、楽しい時間を過ごすことが出来ます。札幌ジンギスカンを楽しむのなら、長時間並ぶことがあっても、わざわざ足を運んでだるまで食べたくなる。そんな魅力が札幌ジンギスカンだるまには詰まっています。